アウトドアにもピッタリなウェアラブルトランシーバーであるBONX Grip。その開発秘話を生みの親である宮坂貴大 氏に聞いた。
ー クラウドファウンディングで募集をかけ、多くの支援が来た時はどう感じていましたか。
BONX 宮坂貴大 氏(以下、宮坂): 実は最初は予想も立てていなかったんです。協力者もいたので、友人達で集められればいいやぐらいで始めたんです。
そんなことを言っていたら一日で400万円とかいって、ちょっとひるみました。何の自信もなかったのですが、取り敢えずメジャーリーグで振ったら思いっきり当たったくらいな感じです。フルスイングしないと前に飛ばないと思ってのチャレンジですね。
動画とかも2人でニュージーランドに行って、現地のボーダーを捕まえて撮影して、深夜3時くらいまでバックパッカーが止まる宿に泊まって編集して、朝は7時位にまた出発して山に行くと中々ハードでした。
ー そのモチベーションは一体どこから来ていたのですか?
宮坂: 元々いつかは自分の事業をやりたいっていうのがずっとあって、それがやっと見つかったんです。家族もいる状況で勤めていた会社を辞めたので退路を絶ったというのが一つ。
それと、このBONXがくるなと言う手応えがあって、それがどのくらいのスピード感で実現するのかわかりませんでしたが。
実は一度クオリティを高めるために、ほぼ一から作り直していたりします。一般販売するにはまだ足りないと判断してのやり直しだったので、かなり苦しいときもありました。
今って、TwitterやFacebook等のSNS含めネットが繋がっていない生活なんて考えられない時代にあって、その延長線上にあるようなものがBONX Gripだと思っているんです。
ー 出来なかった事が出来るようになって、それがスタンダードになっていくみたいな事ですね。
宮坂: そうですね。当たり前を作るみたいなことです。
ー 現在はBONXのプロダクト人数はどのくらいのでやっているのでしょう。
宮坂: 今は10人くらいですね。その他に外注とかエンジニアやPRなどの協力者トータルで30人くらいのチームです。
ー アウトドアユースがメインだと思うのですが、タウンユース的な使い方はどんなことが考えられますか。
宮坂: 普通に音楽を聴いたりも勿論出来るんですよね。僕は日常の買い物の時とか使っています。家族でバラバラになったりして行動もするじゃないですか。いちいち電話したりLINEしたりするのも一手間……という時なんかに、常に繋がっていると言うのは重宝しています。
人の声に反応するように出来ているので、大勢人がいる所ではそれに反応したりもするのですが、そういう時はプッシュするだけでオンオフ出来る様にもなっています。スマートフォンさえ持っていれば、子供にも着用させておくだけで安心出来るので本当に便利です。グループチャットのイヤフォンだけバージョンみたいなイメージで、グループに参加したのも音声で通知してくれます。
ー 2017年の展開はどのように考えていますか。
宮坂: 日本が先に始まったんですが、北米等海外に向けて準備しています。操作自体は万国共通だと思うのでむしろ海外の方が向いているとも思っています。
(この後軽く操作を教えてもらい着用して使ってみました。)
ー これは凄いですね!恐ろしく軽いです!
宮坂: 発話検知と言って先程言ったように人の声で反応します。他にも直感的な操作で様々な事が出来ます。いい意味でおもちゃなんですよね。これから様々な展開を考えているので楽しみにしていてください。
リアルタイムでグループトークができる片耳につけるだけのウェアラブルトランシーバー。スマートフォン アプリを使って操作・通話するため難しい操作や免許は必要なし。最大10人まで通話可能。通常の通話や音楽を聴くことも可能なIoTプロダクト。生活防水でコンパクトでスタイリッシュなデザインも魅力。
WEB SITE
bonx.co/ja-jp/
宮坂貴大 / 株式会社BONX CEO
東京大学出身
スノーボード好きがこうじて大学8年間在学中4年間位はスノーボードをやるために海外にいて、卒業後外資系コンサルティング会社に勤め、2014年に退社し11月にBONXの前身となるチケイ株式会社を設立
BONX作成のためにのクラウドファウンディングで出資を募集した際には、5日で750万以上も集め事業の成功への道を切り開いた。
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